なかなかの良作

 大体私の読書の時間は、昼休みと毎日寝る前の1時間です。だからそんな量は読めません。でも読むのが早い方なのか?結構な本数を読んでいます。



競馬の人類学 (岩波新書)

競馬の人類学 (岩波新書)

 

 競馬を人類学的考察した一書。広範な内容で非常に面白い。スポーツとギャンブルとゲームの一体化こそ競馬の本質と書いているのは、卓見かと・・・だから競馬は飽きないし、面白いんですよね。



増補競馬学への招待 平凡社ライブラリー (537)

増補競馬学への招待 平凡社ライブラリー (537)

 

 これは、競馬の話題をエッセー風に纏めたもの。色々と興味深い内容で、競馬になじみがない方にも楽しく読めるのではないでしょうか?

  • 菊とサラブレット 在日30年のアメリカ人が見たニッポン競馬(著ディヴィド・シャピロ) ミデアム出版社

 名著『菊と刀』の競馬版。1年の競馬の記録。随所に楽しいエピソードが、競馬ファンの飲み屋の親父などはお気に入り。外国人なので日本人と異なる視点で、見ているので楽しい。


ローマ人の物語 (14) パクス・ロマーナ(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (14) パクス・ロマーナ(上) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (15) パクス・ロマーナ(中) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (15) パクス・ロマーナ(中) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (16) パクス・ロマーナ(下) (新潮文庫)

ローマ人の物語 (16) パクス・ロマーナ(下) (新潮文庫)

 
 アウグストゥスは、見たいと欲する現実しか見ない人々に、それをそのままで見せるやり方を選んだのである。ただし、彼だけは、見たくもない現実まで直視することをこころしながら、目標の達成を期す。これが、アウグストゥスが生涯を通して闘った、「戦争」ではなかったかと思う。天才の後を継いだ天才でない人物が、どうやって、天才が到達できなかった目標に達たのか。それを、これから物語っていきたい。(本文より)
 天才カエサルが描いた帝政の移行というグランドデザイン。彼は自分自身に忠実すぎた。それは王政アレルギーがあるローマ人には危険すぎた。その結果彼が暗殺され、不必要だった政治空白を作った。カエサルが後継者に指名したアウグストゥスは、激しい政治抗争を潜り抜けローマ唯一の絶対者になった。その後彼が打った驚くべき一手とは?
 王政アレルギーのあるローマをその卓越した政治手腕で見事に変えていく。1つ1つならば完璧に合法でありながら、それらを連結していくと、少数指導体制のローマ型共和政下では非合法とするしかない、帝政に変わると言うやり方だった。敵にだけは回したくない恐ろしい子wまさに「政治の天才」ですね。
 内実は帝政でありながら、元老院の国政参加権を尊重するそぶりを一生続けた。やっぱり恐ろしい子・・・