積みは罪です

 

 あと毎日、家で最低1時間読書をしています。いい加減「仏教の思想」文庫版全12巻を読まないといけませんね。えーと・・・初版で全部買って刊行は平成8年・・・12年も前ですか・・・一応梅原猛著作集で彼の書いた部分を読んでいます。でも哲学者の上山春平氏との共同企画ですし、本の中身は専門家の解説、彼らと専門家との対談、そして彼らの書いた文章の三段構えです。1980年に刊行されて画期的な仏教入門書の地位を得てまいす。処女作はNHKの1965年、仏像案内のテレビ番組の司会をし、これを本にした『仏像-心とかたち』を共著で刊行。毎日出版文化賞を受賞。単独としては、1967年、中公新書から『地獄の思想』を刊行し、古代から宮澤賢治太宰治に至る記述を行い、ベストセラーとなる。川端康成も愛読して、向こうから会いたいという旨があったそうな。梅原氏は川端康成らの本を読んで数学少年から文系に移ったので、因果は巡る・・・私も2、300冊は読みましたけど彼の本としてはこれが一番かな。世の中的には、「隠された十字架」や「水底の歌」でしょうけど・・・そういえば彼と双璧に好きな臨床心理学者の第一人者だった河合隼雄も京大数学科出身ですね。なんか見えない糸でもあるのでしょうか?


 持ち運び用は「ローマ人の物語」を携帯。現在15巻の「パスク・ロマーナ」中巻でローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの卓越した政治センスには脱帽。口では共和政を復活した言いながら、頭の手は帝政の確立に専念。共和政を復活を夢見る人間には、それなら現実を見せずに、そのまま夢を見ていたらと巧妙に騙す。1つ1つなら合法でありながら、それらを連結していくと、少数指導制のローマ型共和政体下では非合法するしかない、帝政に変わるというやり方であった。内実は帝政でありながら、元老院の国政参政権を尊重するそぶりを一生続けた。・・・カエサルのように華はないけど、あんた怖すぎるよ・・・15世紀半ばまで存続するビザンツ帝国東ローマ帝国)も正式国名「ローマ共和国」って洒落でなく大真面目ですからね。ただいま31巻「終わりの始まり」下巻まで刊行。まだまだ道のりは長いですね。


 それと競馬では、全重賞レースの予想ですね。