早いもので12月

 こうして文章として書くにしても、TPOがあります。同じようにゲーム、小説、新聞、週刊誌、漫画、脚本など文字を扱った媒体にも同じ事が言えるでしょう。それは対象とする利用者もありますが、その媒体自体の特徴が大きい事だと思います。漫画は絵が主で文字は従、新聞はどれだけ早い時間でより多くの情報を提供できるか、週刊誌は記事をどう面白く可笑しく書くか、より良い情報を導き出すかなど
 

 閑話休題。小説については、非常にストーリーもですがテキストも大事にします。好きな作家?に梅原猛ユング河合隼雄川端康成司馬遼太郎上遠野浩平など大物級が多いのもそのせいでしょう。たしか河合さんの著作は、よく大学入試に使われてるとか・・・あまりテキストが良くないと言われてるライノベに手を付けないのもそのせいだったりします。
 一方エロゲーと言うとそれほどテキストに拘っていません。まぁ、ノベルスのゲームが拘るぐらいです。中には青山拓也、片岡とも星空めてお、健速、門司のように、テキストが上手くて好きなライターもいますがたまたまと言っても良いでしょう。
エロゲーは、テキストだけでなく絵や音楽、声優などを使った映画とまでいきませんが、総合的な演出がキーとなっていると思っています。どれか一方だけでは評価が低いのは自明の理です。
 それをコントロールするのは現場を統括するディレクターの役割になり、彼らの双肩にその作品の出来が掛かってます。映画監督の北野武がコラムで書いてましたが、
「映画だけの人間は監督しては使えない。色んな分野の芸術作品に手を触れるのが大事だ」
という意見に賛成です。まぁディレクターもヲタだから、守備範囲が狭いのは仕方がない。ただ同人ではなく、プロとして1つの作品を作って行く以上様々な創作作品に関らなければなりません。これはDだけでなくスタッフ全員に言えることでしょう。なんとなく自分がエロゲーに遠ざかっている遠因がそこにあるようにみてなりません。
 
 ここ数年で技術は上がったが、独自性やクオリティがあがったかは疑問であります。ユーザーの要望通りの物を作って売って、それをユーザーが買う。商品としては成立してますが、ある程度こなした自分には納得いかない。商品として割り切るのも1つも道かとは思いますが、自分にはできませんね。作る方もやる方も真剣勝負。それが駄作でも良い、安全策を取らずに、挑戦的な作品をやりたいですね。
今後そんな作品が多くなる事を願って・・・