源氏物語全54帖の写本「大沢本」見つかる、重文級の価値


  これで、源氏に幅が出て良いことですね。源氏複数作者説。紫式部の原本から、写本の過程において書き足された可能性もあります。確か2巻の出だしが1巻がなかったような書き出しなんですよね。写本で流通する本数も少ないので、自分の好きなストーリーに改編することも簡単に出来ますから。

源氏物語は話の内容から3部に分けるのが通説となっているが, (1) 源氏物語の第1部を構成する紫の上系17巻と玉鬘系16巻は別々に成立した可能性がある. その場合, 玉鬘系の16巻は第2部の後に成立した可能性が高い. (2)「宇治十帖」とその前の11巻 (第2部および「匂宮三帖」)との間には助動詞の用い方に差が見られ, この差が文体の違いの反映であるならば, これが1宇治十帖」他作者説が生ずる原因の1つと考えられる。(3) 各巻の文章を会話文と地の文に分けた場合に, 助動詞の用い方に差が出るのは地の文である.