時代のうねりの中で

 『最果てのイマ』フルコンプ。長かった・・・さすが田中ロミオ氏。なかなか面白かったです。ただ専門用語の羅列で評価を下げなければなりません。専門用語を使用するのは、特に問題ありません。ただ理系の人間である開発者が書いた製品の取り扱い説明書のように、人間には自分が理解しているものは、他人も理解している錯覚を起こしやすいものです。そのため初めて製品を手を取った人間が戸惑う場合が多々あります。書いた開発者は、初心者でも解るようにかつ且つ簡潔に書く義務があります。
 一方本作品は、どうかというと先に述べた取り扱い説明書の製作者と同じです。少なくとも過半数ぐらいが理解できる水準にしなければならない所です。私がそちら方面に無知という側面はありますが、それでもユーザーの理解度は低いと思います。それではライターの自己満足と言われても弁護の余地がありません。
 創作作品である以上製作者には書きたいことがあるから書く。それは自己満足で構わないし、そのような魂が入った作品でないと、世に出す意義がありません。同人で趣味で書きたいものを書くのは問題ありませんが、それで飯を食べているプロとして商品として市場に出す以上ユーザーに意味が届かなければなりません。これから「書きたいものを書く」から「伝えたいものを書く」になります。そしてどのようにユーザーに「どう伝えるか」がプロとしての力量です。自分が書きたいもの、伝えたいものと世間との擦り合わせが大事になります。同じオナニーならユーザーも楽しめるオナニーをしろ。プロの創作者としての永遠の課題ですね。まぁ芸術作品として「高尚」で一部の人間が解れば良いと姿勢なら話が別ですがw
 という訳で残念ながら『最果てのイマ』は、評価として及第点を付ける訳にはいけません。彼の力量として大局的に楽しめましたが、彼のそのような姿勢では評価に値しません。後、『家族計画』の再評価から始まって、『CROSS†CHANNEL』と自分の方向性とはかけ離れてきてますね。


 これでやりたい作品は、一通りやったのでエロゲーから隠居します。以前はエロゲーがやるモチベーションが維持ができなく、応急処置として数ヶ月離れました。そんな状況が年始あたりから抜け出したので、隠居を見越してわざと自分としてはかなりのペースでエロゲーを処理していきました。最近のエロゲーの流れと合わなくなったのが大きな要因です。以前ならそれでも数をこなし自分の気に入った作品を見つけるのが楽しみでした。だが、さすがに200本近くすると飽きますし、それだけのモチベーションを維持できません。罪ゲーは見ないふり・・・見ないふりw
 また幸い現在は暇ですが、今後は仕事が多忙になるのに加え、新しい転属先に慣れ色々と仕事を任されようになりました。また私の本業の品質管理の体制を大きく変え、その中心に私が置かれるプランになって、2つほど研修に行って技術を学ばなければなりません。また品質のISO9001所得に際しての責任者の1人になるかもしれませんし・・・そうそう暢気にエロゲーができない状況になります。今回は年に数本の自分が気に入った作品をしたり、話題作をやったり、自分が気に入った作品のリプレイが中心に行こうと考えています。
 先に述べた通り仕事の外的な要因の他に、最近のエロゲーの流れと自分の方向性の乖離が大きいのが内的な主な要因です。そのように流れが変わった時、取る選択肢は3つ。流れに乗るか?流れに逆らうか?流れから引くか?自分は一旦引いて様子を見守っていこうと考えています。それに読書など他のこともしたいですし・・・そんな訳で今までの付き合いは、継続する予定ですが、エンカウント率は低くなると思います。まぁ、そこが同級生−葉鍵世代の引き際かなと思っています。流れが変わったといっても異端は出るもので、そのような中から自分の方向性に合った作品に出会えれば良いと思います。まぁとりあえず『ToHeart2』でも買ってのんびりと適当にプレイしますかw